アンティークジュエリー、ハイジュエリーのメンテナンスの危機?!前編

ブログの更新が滞っている私に代わり😂、職人気質の夫が「言いたい事がある!」という事なので、登場します。

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唐突ですが、ワーキングマザーの夫です。

以前、銀座の元カルティエマイスターの臼澤さんの記事を書きましたが、

先日、久し振りに銀座virtueの臼澤さんとお話し、ちょっとショックを受けたことを書きたいと思います。

virtueのホームページをご覧になった方はご存知のことと思いますが、臼澤さんはモナコ公国から、所蔵するジュエリーのメンテナンスを委託されています。↓

アンティークジュエリーは定期的に宝石の緩みやロウ付け部分の補修、地金部分の磨き直しなどが必要です。

特にヨーロッパの王室の貴重なジュエリーは大切にメンテナンスされているそうですが、補修は失敗が許されず、高い技術が求められることは容易に想像出来ると思います。実際、臼澤さんの仕事振りを垣間見ると、何日もほぼ徹夜で作業に没頭する集中力と体力にただただ驚くばかりです。

また、臼澤さんは伝統的なロウ付け(地金よりも融点の低い合金による接合)ではなく、地金と同素材を用い、地金同士をレーザーで溶かして完全に一体化させる方法を独自に開発し、その手法でアンティークジュエリーも補修しています。

ロウ付けのロウは地金と成分が異なるため、酸化などの経年劣化で変色が起こり、最悪、割れることもありますが、同素材でのレーザー溶接はそれらが生じません。ただし、地金の成分分析に時間と費用がかかり、接合強度を高めるにはレーザー照射のコントロールがとても難しいそうです。

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写真のペンダントは臼澤さんの作品レピュアを撮影させていただいたもの。

実物は写真の数倍素敵でした。10年程前にGacktさんのデビュー10周年記念で約300個ほど制作されたとのことです。

今でもたまに製作依頼や問い合わせがあるそうですが、デザインに関する権利関係から再製作できず、お断りしているそうです。私達夫婦も欲しいのですが、残念ながら叶いそうにありません。

さて、本題ですが、、、、

長くなったので続きはまた次回記載します!